生理学・医学賞の坂口氏に続いて、化学賞で北川氏がノーベル賞受賞。しかもどちらも関西の大学。もう少しノーベル賞発表が早かったら、万博にも色を添えたんじゃないかと思うので、それだけが少し残念です。
母:「月!すごいよ! またノーベル賞だって! 日本人、今週二人目!」
月:「そうなん? 今度は何したん?」
母:「化学賞! 京都大学の先生だよ。なんか分子のスポンジみたいな!」
月:「分子のスポンジ? ふわふわのやわらかいの好きだわー。」

◇作成した教材
2025年10月8日、ノーベル化学賞が「金属有機構造体(MOF)」開発の功績で、京都大学の北川進氏ら3名に授与されると発表されました。MOFは、分子レベルの無数の「穴」を持ち、その穴を自由に設計できる「夢の材料」です。30年以上にわたる3氏の研究が、CO₂回収や水素貯蔵など、地球規模の課題解決に道を開いたと評価されました。
### 基本質問
1-1. 受賞者3名(北川進、リチャード・ロブソン、オマー・ヤギー)と所属(京大、メルボルン大、カリフォルニア大)。
1-2. MOF(Metal-Organic Framework)と日本語名(金属有機構造体)。
1-3. 穴の大きさや形を自由自在に設計できること。
1-4. 非常に不安定で、すぐに壊れてしまう問題。
1-5. 天然ガス貯蔵、CO₂回収装置、砂漠からの水採取。
### 1. 言葉の学び
1-1. 漢字:賞、受賞、材料、開発、気体、貯蔵、基礎、研究、地道
1-2. 語彙:配位(はいい)、多孔性(たこうせい)、実用化(じつようか)
1-3. 空欄補充
### 2. 3人の研究者がいる場所
2-1. 3教授の研究拠点(京都、メルボルン、カリフォルニア)を地図で確認する。
2-2. 京都大学と北川教授(日本人化学賞9人目)について。
2-3. メルボルン大学とオーストラリアについて。
2-4. カリフォルニア大学とアメリカについて。
2-5. 3カ国(日・豪・米)の人口、面積、ノーベル賞受賞者数、研究開発費をデータで比較する。
### 3. 分子のスポンジ、MOFとは何か
3-1. MOFは金属(つなぎ目)と有機物(棒)が結合したジャングルジムのような構造である。
3-2. 特徴①(驚異的な表面積:1gでサッカーコート1面分)、特徴②(カスタムメイドできる穴)、特徴③(呼吸する柔軟な構造)。
3-3. MOFの表面積(7,000 m²/g)が、自分の手のひらの面積の何倍になるか計算する。
### 4. MOFを形作る化学の世界
4-1. MOFは「配位結合」(金属イオンと配位子)によって作られる。
4-2. 構造(金属ノードと有機リンカー)、代表的なMOFの化学式(MOF-5など)、安定性、表面積の測定法(BET法)を学ぶ。
4-3. MOF-5の合成プロセスを「思考実験」で追い、加熱や密閉の理由、リンカーの長さと穴の関係を考察する。
### 5. MOFが切り開く未来
5-1. MOFがエネルギー、環境、水不足問題の解決策として期待されている。
5-2. 具体的な応用例(水素・天然ガス貯蔵、CO₂分離・回収、触媒、センサー、砂漠からの水採取)を学ぶ。
5-3. 分子の直径の違いを利用した「分子のふるい」の思考実験で、穴の設計を考える。
### 6. 30年にわたる発見の物語
6-1. MOFの基礎には100年以上の「配位化学」の歴史がある。
6-2. 3氏のリレー研究:ロブソン教授が「原型」を、ヤギー教授が「安定化と命名」を、北川教授が「機能の実証と柔軟性」を発見した。
6-3. MOF開発の歴史年表(1893年ウェルナー~2025年受賞)を作成する。
### 7. 日本の化学研究と社会への貢献
7-1. 日本のノーベル化学賞受賞者は9人となり、世界第4位である。
7-2. 京大の自由な学風と、大学と企業が協力する「産学連携」が研究を後押しした。
7-3. 北川教授の言葉から、「研究者の役割」について考察する。
### 8. 先人たちの言葉
8-1. 科学の根底にある「哲学」に触れる。
8-2. ライナス・ポーリング、マリー・キュリー、北川進氏の言葉から、探究心や挑戦の精神を学ぶ。
8-3. 「石の上にも三年」など、研究を支える継続の大切さについて考える。
### 9. 芸術の中の「構造」
9-1. MOFの構造と、建築(ジオデシック・ドーム、組み木)の構造との共通点を探る。
9-2. MOFの「規則正しい繰り返し」と、音楽(バッハのフーガ)や美術(エッシャーのだまし絵)のパターンとの共通点を探る。
9-3. 自分だけのオリジナルのMOFパターンをデザインする。
### 10. 文学の中の「科学」
10-1. 科学技術と社会の関係を描いた文学作品について考える。
10-2. 宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』(科学による社会課題の解決)と、安部公房『砂の女』(ミクロな性質がマクロな現象を支配する)を読む。
10-3. 「分子の世界」や「小さな穴の力」をテーマに、詩や短歌を創作する。
### 11. 表現活動
11-1. 深く考える:MOFの優位性や、CO₂回収技術がもたらす未来(良い面・悪い面)について考察する。
11-2. ディベート:「MOFによるCO₂回収技術を積極的に推進すべきか、否か」を、賛成・反対の立場で議論する。
11-3. 創作:MOFの性質を活かした発明品、SFショートショート、他のノーベル賞受賞者についてのレポート、のいずれかを選ぶ。
### 12. 英語
12-1. 単語:metal, framework, pore, storage, capture
12-2. 読解:MOFの概要についての英文を読み、日本語訳と照らし合わせる。
12-3. 英作文:MOFについての感想を、選択肢を組み合わせて英語で表現する(I think MOF is... Because... I want to...)。
### 13. まとめ
13-1. 教材全体を振り返り、印象に残ったこと、難しかったこと、新しく学んだこと、考えの変化をまとめる。
### 14. 発展学習
14-1. 関連テーマ:ゼオライト、水素エネルギー社会、ナノテクノロジー、結晶学
14-2. おすすめの本:『元素キャラクター図鑑』、『Newtonライト2.0 化学反応』など。
14-3. 家庭でできること:身近な多孔性材料(活性炭など)に触れる、結晶作成実験、「分離」の体験。
14-4. 関連キーワード:#MOF #金属有機構造体 #ノーベル化学賞 #北川進 #多孔性材料 #配位結合 #CO2回収 #水素貯蔵 など。