朝日新聞で毎週連載されている大竹しのぶさんのエッセイ。今回は若い時から演劇に無我夢中だったことが書かれており、また中学生のころに地元で頑張っていた彼女の姿が心に残りました。
この話の風景の中心にあるのが、家のちゃぶ台です。昭和の時代はお父さんがうりゃってひっくり返していた、あれ。
今の子はちゃぶ台を囲んでご飯なんてないだろうな。って実は我が家は丸い天板のコタツがあるので、ちゃぶ台のイメージは沸くわけです。
そういえばコタツ布団を準備しなくちゃね。予想通りの短い秋になりそうです。

◇作成した教材
女優の大竹しのぶ氏が、中学2年生の文化祭で『リア王』を上演した思い出を綴ったエッセイです。シェイクスピアへの情熱から、クラスメイトを強引に巻き込み、図書館で台本を書き直し、当時はコピー機もなかったため「ガリ版」で台本を印刷。家では唯一のテーブルだった「ちゃぶ台」で、家族の夕食を急がせながら、模造紙に練習用のカンペを何枚も作ったといいます。50年以上経ち、自分がそのリア王を演じていることに、当時の情熱との不思議なつながりを感じています。
### 1. 言葉の学び
1-1. 漢字:熱弁、戯曲、抜粋、模造紙、観客
1-2. 語彙:演目(えんもく)、ガリ版(がりばん)、鉄筆(てっぴつ)、ちゃぶ台(ちゃぶだい)、カンニングペーパー
1-3. 空欄補充:
### 2. 『リア王』と「王の勘違い」
2-1. 『リア王』はシェイクスピアの「四大悲劇」(他は『ハムレット』『マクベス』『オセロー』)の一つ。
2-2. あらすじ:リア王が、口先だけの長女・次女の言葉を信じ、正直な末娘コーディーリアを追放。しかし、姉二人に裏切られて正気を失い、最終的にコーディーリアの死を知って絶望のうちに息絶える物語。
2-3. 実践:もし自分がコーディーリアなら、王を怒らせず、正直な気持ちをどう伝えるか考える。
### 3. 一つのテーブルを囲むということ
3-1. 「ちゃぶ台」は、食事だけでなく、宿題や年賀状、そして文化祭の作業にも使われる、生活の中心だった。
3-2. ちゃぶ台は昭和の「家族団らんの象徴」。折りたたみ式で狭い家屋に適していたが、生活の西洋化(ダイニングテーブル)や家族のあり方の変化で使われなくなっていった。
3-3. 実践:自分の家の「中心」はどこか、家族がどう集まるか、もし「ちゃぶ台」だったらどう違うか考える。
### 4. 私たちの体を動かすエネルギー
4-1. 筆者の家族が急いで夕飯を食べていたエピソードから、食事と消化の重要性につなげる。
4-2. 食べ物が「胃」で消化される仕組み。「胃液」(ペプシン、胃酸)と、胃が自身を溶かさない理由(粘液バリア)、急いで食べることのリスク(胃潰瘍)を学ぶ。
4-3. 実践(対照実験):唾液に含まれる消化酵素(アミラーゼ)がデンプンを分解する働きを、ヨウ素液を使って確かめる。
### 5. 情報を写す技術
5-1. 筆者が使った「ガリ版(謄写版)」は、コピー機普及以前の主要な印刷技術。
5-2. 仕組み:ロウ紙(版)を鉄筆で「ガリガリ」と削ってインクが通る穴を開け、ローラーでインクを押し出して印刷する。電気を使わず安価に情報を伝えられる技術だった。
5-3. 実践:厚紙を切り抜く「ステンシル」で、ガリ版と似た「版」の仕組みを体験する。
### 6. シェイクスピアが生きた時代
6-1. シェイクスピアは、イギリスの「エリザベス朝」(ヘンリー8世の娘、エリザベス1世の時代)に活躍した。
6-2. 当時(16世紀末~17世紀初)、イギリスはスペインの無敵艦隊を破り、演劇が庶民の娯楽として栄えた。
6-3. 日本は同時期、安土桃山時代~江戸時代初期(信長、秀吉、家康)。関ヶ原の戦い(1600年)の頃に『リア王』(1606年頃)が書かれた。
6-4. 日本にシェイクスピアが紹介されたのは、鎖国が終わった明治時代以降。
### 7. 日本の演劇、世界の演劇
7-1. シェイクスピアの時代、日本でも歌舞伎や能・狂言が楽しまれていた。
7-2. 役者(シェイクスピア劇も歌舞伎も、元は男性が女性役を演じていた)や、舞台(グローブ座、能舞台、歌舞伎の廻り舞台など)の構造を比較する。
7-3. 実践:もし文化祭で『リア王』と『歌舞伎』を上演するなら、それぞれの「らしさ」をどうポスターで表現するか考える。
### 8. 情熱は時を超える
8-1. 筆者の中学時代の行動力の源は、「好き」という強い「情熱」だった。
8-2. 14歳の時の情熱(内発的動機づけ)が、50年後の仕事(自己実現の欲求)につながっている。
8-3. 実践:自分の「好き」という気持ちがどこから来るか、それが将来どうつながるか考える。
### 9. 舞台という芸術
9-1. 舞台演劇は、観客の前で生で演じられる芸術。
9-2. 俳優だけでなく、台本、演出、装置、衣装、照明、音響など多くの専門家の仕事で成り立つ。最大の特徴は、二度と同じものがない「一度きり」の体験であり、観客もその場を作る一員であること。
9-3. 実践:記事をヒントに、筆者たちの中学時代の『リア王』本番の様子を想像する。
### 10. シェイクスピアの言葉
10-1. シェイクスピアのセリフが、400年経っても引用され続ける理由(人間の普遍的な感情を描いた)。
10-2. 『ハムレット』『ロミオとジュリエット』『リア王』の有名なセリフを紹介。
10-3. 実践:「劇なんて知らねえよ」と逃げる男の子に、『リア王』の面白さを伝える手紙を書く。
### 11. 表現活動
11-1. 深く考える:筆者の中学時代の行動の整理、50年経って「笑えてくる」理由の分析、14歳の情熱と50年後の仕事のつながりについての考察。
11-2. ディベート:「文化祭の出し物、どう決める?」。「みんなが知っているもの」vs「誰かが強くやりたいもの」。
11-3. 創作:「詩:ちゃぶ台」、「物語:あの日、田んぼで」、「レポート:ガリ版を調べてみよう」のいずれかを選ぶ。
### 12. 英語
12-1. 単語:play (劇), theater (劇場), passion (情熱), memory (思い出), king (王)
12-2. 読解:シェイクスピアの概要についての簡単な英文を読む。
12-3. 英作文:学園祭について、選択肢を使い英語で意見(I think..., Because..., I want to...)を表明する。
### 13. まとめ
13-1. 教材全体を振り返り、印象に残ったこと、難しかったこと、新しく学んだこと、考えの変化をまとめる。
### 14. 発展学習
14-1. 探究テーマ例:シェイクスピアの他の四大悲劇、印刷技術の変遷(活版印刷、コピー機)、ストレスと胃の関係。
14-2. おすすめの本:『シェイクスピア物語』(ラム)、『おなかのこと、もっとよく知りたい!』など。
14-3. 家庭でできること:家族の「昔の情熱」を聞く、「よく噛む」実践、演劇や映画の感想を話し合う。
14-4. 併せて読みたい教材:「合同礼拝」(ヘンリー8世、エリザベス朝)、「ガリ版の発明」、「水の都」(シェイクスピア)。
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