月弓ノート ~10歳からのリベラルアーツ~

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優しいエレベーター | 街の段差から宇宙への架け橋まで

駅のエレベーターって、昔から当たり前にあったの?
車椅子のスロープの角度って、どうやって決まってるの?
エレベーターだけで宇宙に行けるって本当?

エスカレーターが併設されてる階段、母も月も、階段を使う派です。もちろんとてつもなく長い階段だったらエスカレーターですけど。特に混んでるエスカレーターで動かないでじっとしてるのがあまり好きじゃないんですよね。せわしない親子です。

街中でよく見かける「車椅子マーク」のトイレ。法律で設置が進みましたが、実は「ドアが閉められない」「回転できない」といった設計ミスで、当事者が使えないケースも少なくありません。形だけ整えても、使う人の視点がなければ意味がないのです。
駅のエレベーターも同じです。今は誰もが利用していますが、数十年前までは「階段しかないので無理です」と断られるのが当たり前でした。この状況を変えたのは、「私たちも自由に出かけたい」と声を上げ、座り込みなどの行動を起こした障害のある人やその家族たちです。彼らの勇気ある行動が法律を変え、結果としてベビーカーや高齢者、怪我をしている人など、みんなが使いやすい社会(ユニバーサルデザイン)を作りました。
バリアを解消するには、こうした「心の動き」だけでなく、「科学の力」も必要です。
エレベーターは滑車と重りを使い、車椅子はてこの原理を使って、小さな力で重いものを動かしています。また、階段をスロープに変えるには数学が必要です。車椅子が自力で登れる角度は「高さ1に対し長さ12」というルールがあります。計算してみると、たった3メートルの段差を解消するのに36メートルもの長さが必要だとわかります。これを限られた土地でどう実現するか、建築家たちは知恵を絞っています。
さらに視点を広げると、究極のバリアフリーとも言える「宇宙エレベーター」の計画が見えてきます。ロケットのような爆発的な加速がなく、お年寄りでも宇宙へ行ける未来の乗り物です。地球の赤道から9万6000kmものケーブルを伸ばし、地球が回る「遠心力」を利用してピンと張らせます。鋼鉄の20倍の強さを持つ日本の新素材「カーボンナノチューブ」が、この夢を現実にしようとしています。地上の段差をなくす優しさが、やがて重力さえも超えていくのです。

やってみよう
●ワーク1 街の中の「見えない壁」探し
普段歩いている通学路や駅までの道を、地図アプリを見ながらなぞってみましょう。その道中に「急な坂道」「エレベーターのない歩道橋」「ガタガタした石畳」はありませんか? もしあなたが車椅子に乗っていたり、重いベビーカーを押していたりしたら、そこを通れるでしょうか。地図上に印をつけてみると、普段は見えていなかった「物理的なバリア」が浮かび上がってきます。
●ワーク2 遠心力を体感するバケツ実験
宇宙エレベーターが倒れない秘密は「遠心力」です。これを体感してみましょう。バケツに水を少し入れ、取っ手に丈夫な紐を結びます。周りに人がいない広い場所で、紐を持ってバケツを縦にぐるぐると回してみてください。逆さまになっても水はこぼれませんね。これは、水が外へ飛び出そうとする力が重力より強いからです。この力を使って、宇宙へのケーブルを空中に立たせようとしているのです。
●ワーク3 言葉のいらない「未来のピクトグラム」
トイレのマークや非常口のマークのように、言葉がわからなくても意味が伝わる図を「ピクトグラム」と言います。では、未来の社会に必要な新しいマークを考えてみましょう。「困っている人を助けます」「ここはロボット優先です」「重力が弱いです」など、あったらいいなと思うマークをデザインし、どんな意味か説明を書いてみてください。言葉の壁を超えるデザインの力を体験できます。

上記は、息子と私の家庭学習用に作成している教材の抜粋となります。
【教材内容】 20251212優しいエレベーター
バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
てこの原理、滑車の仕組み
宇宙エレベーター(物流革命、遠心力、カーボンナノチューブ)
勾配(スロープ)の計算と三角形の比
市民運動と社会を変えるプロセス
合理的配慮と税金の使い道
「無知のヴェール」と公平性
パラスポーツの技術と美
英語での「バリア」の表現

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